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経営でいちばん大事なのが「デザイン」である理由(CCC増田宗昭氏)

 

左脳と右脳の融合

経営でいちばん大事なのが「デザイン」である理由

 

 

カルチュア・コンビニエンス・クラブ代表取締役社長・増田宗昭氏

出典)日経ビジネスオンライン 「ダサい社長が日本をつぶす(川島蓉子)」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130906/253125/?P=1

 

デザインという言葉を増田さんなりに定義すると、どうなりますか?

増田:価値観。そしてスタイル。スタイルって価値観から出てくるじゃない。僕はフラットな関係で仕事がしたいのね。だから社内でも、俺にいちいち承認を取りに来るなといつも言っている。自己責任でやったらいいじゃないかと。黙って勝手にやればいい。そういう時代なのにいまだに稟議制度みたいなのがある。あほくさいよね。社長の僕がいうのもなんだけど。今の僕の価値観をワークスタイルで表現すると、CCCには社長室もないし、僕の服装もカジュアルだし、オフィスもフラットでオープンになる。でさ、そういうの、口で言うだけじゃだめなんだよね。だから、デザインしてかたちにした。こうやって具体的なオフィスのかたちにすると、初めて人の行動が変わる。マーケットもそうだよね。だから代官山 蔦屋書店をデザインしたわけ。

 

川島:それが「スタイル」ですね。

 

増田:デザインって本来それぞれの人のスタイルとか価値観から出てくるべきじゃないの? 裏を返せば、その人のスタイルとか価値観が見えるようなものじゃないとデザインじゃない。ただ、きれい、ただ、かっこいい、じゃダメなんです。さらに言うと、デザインは顧客価値そのものでもあるよね。店ひとつとっても、ロゴ、什器、照明、すべてがデザインであり、ひいては顧客価値でもある。ということは、デザインって「すべて」なんです。

 

 

経営はデザインそのもの

 

川島:じゃあ、やっぱり経営にとってデザインは必要でしょうか?

 

増田:必要などころじゃない。経営はデザインそのものですよ。会社の価値って、デザインなんだよ。

 

川島:でも、世の経営者たちはデザインってよくわからないとかなんとか言いますよね。

 

増田:デザインはおまけじゃないのよ。むしろ企業は、デザインから価値を生み出さなきゃいけない。だからデザイナーの仕事はものすごく重要なんです。逆に川島さんに聞いてみたいんだけど、デザイナーって会社の中にいる人と、フリーの人とがいるよね。どちらがいいんだろう?

 

川島:社内にいるデザイナーは、どんどんがんじがらめにされています。理想を言うと、優秀なフリーのデザイナーが経営者のそばにいるのがいいと思っているんです。知恵袋みたいな感じで。

 

 

編集権を持っているのは会社じゃない、お客さんだ

 

増田:あとね、今はお客さんが編集権を持っている時代なんですよ。

 

川島:お客さんが編集権?

 

増田:たとえばファッションで言うと、昔はアルマーニならアルマーニを全身着ていればかっこいいで済んだけど、今はそうじゃないよね。お客さん自身がさまざまな服をコーディネートする時代でしょ。

 

川島:それは言えてます。ヴィトンとユニクロを上手に組み合わせる日本人のセンスは、海外からも注目されていますし。ファッションだけでなく、他の分野にも広がっていますね。お客さんが「編集する」っていうケースが。

 

増田:時代は、編集権がお客さんに移っているということを示唆しているのよ。たとえば従来の雑誌というのは限られたスペースの中で、プロの編集者がコンテンツを編集しているわけ。でも、多くのお客さんがそういう情報提示に飽きちゃっている部分がある。むしろ、自分で情報を検索して、自分の好みで編集したコンテンツを読みたい。ウェブで起きているのってそういうことだよね。

 

 

プロが集まり、プロ空間を作り、さらにプロを呼ぶ

 

川島:そうですね。でも一方で、作り手、送り手の側もまた「編集力」が問われていると思うんですけど。代官山 蔦屋書店の店頭も、さまざまなところから集まった書店のプロみたいな人たちが、店頭を面白く編集していて、お客さんが喜んでいます。

 

増田:2つの側面があるんだよね。ひとつは、モノ余りの上に、ウェブの進化で、編集権がお客さんに移った。自分で編集することに意味がある。もう1つはレコメンデーション。「これ、いいでしょう」というのを、SNS的にCtoCでレコメンデーションしていくわけよ。それも、企業的なレコメンデーションとか時代遅れのレコメンデーションじゃなくて、「すごいレコメンデーション」「すごいお薦め」が求められている。これが代官山 蔦屋書店の店頭で、書店のプロたちがやっていることです。僕らは時代の大きな転換期にいるんだよ。それがたまたま会社の30年の節目と重なっちゃった。大きな流れとしては編集権が消費者に移った。だからこそ供給者側は、本物のプロとしてお客さんがあっと驚くもの、素敵な空間や時間を「デザイン」して「編集」してあげないと存在価値がなくなる。

 

川島:この転換期はいつまで続くんでしょう?

 

増田:始まったばかりだからね。むしろこれからもっともっと加速していくんじゃない。

 

川島:その流れに置き去りにされているところはどうなっていくんですか。

 

増田:生き残れないんじゃないかな。でもね、決定権を持っているのは、経営者じゃないんだよ。お客さんなんだよ。お客さんが買うか買わないかではっきりする。だからこそ、努力した人は絶対報われる。むしろいい時代じゃないかなあ。

 

川島:世の中もダサくなくなるでしょうし。未来が明るくなるお話です(笑)。

 

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ビジネスにおけるとても重要なヒントがこの対談には含まれています。決してデザインとは目に見えるデザインだけではない。最終的には目に見えるものもありますが、たいていは目に見えない「考え、アイデア」であったり、「コンセプト」「価値観」だったりする。

私たちフルスロットルは、ビジネスとクリエイティブの両面からのデザインを提供することが大事だと考えています。まさに、左脳(ビジネスデザイン)と右脳(コミュニケーションデザイン)の融合ですね。

 

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