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助成金・補助金

中小企業のための助成金・補助金の活用術2016(助成金・補助金・ブランド開発)

 

目次

 ● 会社を元気にするための資金調達方法のひとつ

 ● 条件を満たせばOK!?助成金の特徴と留意点

 ● さっそく探そう!助成金リスト

 ● 高額も期待できる!?補助金の特徴と留意点

 ● さっそく探そう!補助金リスト

 ● 今からできる補助金・助成金の活用準備

 

 

会社を元気にするための資金調達方法のひとつ

 

会社を元気にして成長させていくためには、どんな方法があるでしょうか。

 

どこにも負けない技術をつくる、時代にあったサービスを開発する、社員の能力を高めるなど、さまざまな答えがあるでしょう。いずれにしても、これらを実行するには資金が必要です。手元の資金以上にもう少し上乗せしたい場合の資金調達法として、今回は助成金・補助金についてご紹介します。

 

助成金・補助金の最大の魅力は返す必要がないという点です。銀行などの金融機関から融資を受ければ、利子をつけて返さなければなりません。親戚・知人などから借りれば利子はつきませんが、返済義務はあります。助成金・補助金の場合、使い途は指定されますが返さなくてよいのです。

なぜでしょうか。それは、助成金や補助金を出している団体(主に国や地方公共団体)がお金を出す代わりに企業にやってほしいことがあるからです。

 

たとえば、助成金の場合。

 

国が社会での女性活用を推進しようとしたとき、ただ企業に協力してほしいと号令をかけても始まりません。企業にもIT化やグローバル化への対応など他にもやることが山ほどあり、それぞれ優先順位があるからです。そこで条件を満たした企業に対して、国がかかった費用を支給し、優先順位をあげてもらうのです。

 

助成金は子育て支援や障がい者雇用、従業員のスキルアップなど、雇用環境の整備に関わるものが多く、主に厚生労働省の管轄になります。一方、補助金は経済を活発化させたい経済産業省の管轄です。こちらは新事業や事業拡大の支援が目的です。これも同様に、たとえば、企業には省エネ技術の開発や関連設備への投資をして省エネを進めてもらい、国は資金面でそれを支援するといった具合です。

 

お金がもらえるものなら今すぐにでも!といいたいところですが、注意したい点がふたつあります。

まず、費用を全額負担してくれるわけではないということ。上限○円まで、費用の2/3といったように支給額は規定で定められています。

次に、実際に入金されるのは事業の実施後だということ。どちらも税金(民間団体なら自社の財産)を使うわけですから、間違いなく事業が行なわれるのを見届ける必要があります。特に、補助金は金額も高い分、審査も厳しくなり、不採択になることもあるのです。利用したい企業が多ければ倍率も上がります。

 

こうした補助金・助成金の特性を理解した上で、企業の活力を高めるべく、戦略的に活用していきましょう。

 

 

 

条件を満たせばOK!?助成金の特徴と留意点

 

では、具体的には何をすればいいのか、まず助成金をもらうための手続きをみていきます。

 

① 利用したい助成金を探す 

募集している助成金を探します。後ほど参考リンクをご紹介します。

② 応募要件を確認する

「雇用保険の適用事業主であること」、「申請の時点で従業員が300人以下であること」といったように条件がありますので、条件を満たしているかどうか確認します。

③ 書類を準備する

応募の要件を満たしていれば、申請書類を準備し、提出します。申請書以外に計画書などの添付書類が求められることもあります。

④ 交付が決定する

この時点ではまだ金額は決定していませんが、助成の交付は認められます。

⑤ 事業を実施する

⑥ 支給額を請求する

かかった経費が確定したら、支給額を請求します。必要書類を作成して提出します。

⑥ 交付を受ける

請求が認められれば交付されます。

 

助成金は一般的に、基準を満たせば受給できます。実施状況についての審査が入ることは滅多になく、申請すればほぼ通る点は助成金のメリットです。反面、補助金に比べて支給額が高くないという特徴があります。募集時期は助成金によって異なりますが、新年度開始後の5月頃と、秋の11月頃に集中する傾向があるようです。

活用のポイントは本来の目的を意識すること。従業員の待遇を改善して定着率を高める、雇用を創出して地域に貢献するなど、目的は現状を改善することで、助成金の獲得はその手段に過ぎません。条件に合致させようとするあまり、その後、維持できないような過剰な設備投資や採用をしてしまっては本末転倒です。あくまでも一時的なサポートであることに留意しましょう。

 

 

 

さっそく探そう!助成金リスト

 

上記で紹介した手続きは大まかな流れです。実際には、支給額の決定法や申請手続きは助成金によって異なります。こちらに助成金の例を一部、抜粋してご紹介します。(同じ助成金でも年度によって対象となる経費や支給額が異なる場合があります。こちらは掲載日時点の情報ですので、応募の際は変更がないか、ご確認ください。)

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 ● キャリアアップ助成金(厚生労働省)

    http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html

 ● 両立支援等助成金(厚生労働省)

    http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/ryouritsu01/

 

いかがですか。大きな額ではありませんが、返済義務のないまとまった資金が得られるのは取り組みを進めるうえで、支えになるのではないでしょうか。ほかにも、高年齢者・障害者・母子家庭の母などの就職困難者を雇い入れる、研修制度、健康づくり制度を整備するなど、目的に応じた助成金が多数、用意されています。 

 

以下のリンクなども参考に、活用できそうな助成金がないか探してみてください。

 

 ● 厚生労働省「事業主の方のための雇用関係助成金」

    http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/

 ● 中小企業庁・ミラサポ「補助金・助成金ヘッドライン」

    https://www.mirasapo.jp/subsidy/index.html

 

 

 

高額も期待できる!?補助金の特徴と留意点

 

次に、補助金の特徴をお伝えします。まずは申請の手順をみていきましょう。

 

① 利用したい補助金を探す 

募集している補助金を探します。後ほど参考リンクをご紹介します。

② 応募要件を確認する

「常時使用する従業員の数20人以下」、「他の補助・助成制度を活用していないこと」といったように対象者、対象事業についての条件がありますので、条件を満たしているかどうかを確認します。

③ 申請書を提出する

条件を満たしていれば、申請書類を準備し、提出します。申請書以外に事業計画書などの添付書類が求められます。事業計画が分かりにくかったり、交付に足る事業性が認められなかったりすると不採択になることもあります。

④ 採択が決定する

この時点ではまだ金額は決定していませんが、補助金の交付は認められます。

⑤ 事業を実施する

計画通りに事業を行ないます。当初の計画と変更がある場合には計画変更の申請をします。

⑥ 経過を報告する

書類やヒアリングでの検査が入ります。何をしてどんな結果になったか、実績を報告する書類や経費の証拠書類も必要です。

⑦ 補助金額が決定する

事業が適正に行なわれていたことの確認がとれると補助金額が決定します。

⑧ 交付を受ける

認められた補助金額を請求します。請求内容が認められると交付されます。

 

補助金は高額が期待できるため、人気の補助金ともなれば倍率も高くなります。交付を決める審査では、この事業に対して投資する価値があるかという視点でチェックが入ります。まだ行なわれていない事業を評価するわけですから、どのような収益の見込があるのか、実際に事業を遂行できる技術や体制が整っているのかを、審査員が応募書類から明確に読み取れる必要があります。記入欄を埋めるという感覚では審査員に伝わりきらず、不採択になることもあり得ます。紙上プレゼンテーションのつもりで、高度な技術も分かりやすく、事業の効果は具体的に書くようにすると採択の確率がグッと高まります。また、補助金の場合、後から交付が適正だったのかを確認するため、会計検査院の検査が入ることがあります。税務調査のようなもので必ず行なわれるわけではありませんが、誰でも納得のいく説明ができるように、特殊な事情などは説明を残しておくとよいでしょう。

 

 

 

さっそく探そう!補助金リスト

 

補助金も金額や審査内容、倍率はさまざまです。こちらに補助金の例を一部、抜粋してご紹介しますので、参考にしてください。

 

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 ● ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金(経済産業省)

     http://www.chuokai.or.jp/josei/27mh/koubo1-20160205.html

 ● 創業・第二創業促進補助金(経済産業省)

     http://sogyo-hojo-28.jp/

 ● 小規模事業者持続化補助金(経済産業省)

     http://h27.jizokukahojokin.info/

 

冒頭に挙げた、ものづくり補助金をはじめ、経産省系の補助金では数年に及ぶ事業実施期間に、認定支援機関が見守り役となります。認定支援機関は中小企業の経営についての相談役で、地域の金融機関や税理士・公認会計士・弁護士などの専門家が登録されています。交付額を期待するだけでなく、そうした側面からのサポートも上手に活用したいですね。

その他、以下のリンクに各種、補助金が掲載されています。

  • 経済産業省

    北海道経済産業局「公募情報」

     http://www.hkd.meti.go.jp/information/koubo/index.htm

    東北経済産業局「補助金情報」

     http://www.tohoku.meti.go.jp/koho/koshin/kobo/kobo_info.html

    関東経済産業局「補助金・委託費」

     http://www.kanto.meti.go.jp/chotatsu/hojyokin/

    中部経済産業局「補助金・委託費」

     http://www.chubu.meti.go.jp/nyuusatsu_kobo/kobo.html

    近畿経済産業局「公募情報」

     http://www.kansai.meti.go.jp/koubo.html

    中国経済産業局「補助金・公募等情報」

     http://www.chugoku.meti.go.jp/koubo/hojokinkobo.html

    四国経済産業局「公募情報」

     http://www.shikoku.meti.go.jp/2_koubo/index.html#2

    九州経済産業局「補助金・公募」

     http://www.kyushu.meti.go.jp/support/index.html

 

 

 

今からできる補助金・助成金の活用準備

 

助成金も補助金も応募要件や申請の手続きは複雑ですが、返済が不要という点は大きな魅力です。計画的に利用することで、これまでには実現できなかった雇用環境の改善や事業開発も視野に入ります。

2次、3次と募集が重なることもありますが、申請期間はそれほど長くはありません。日頃から会社情報を整理し、事業計画をまとめておくと、チャンスがあった時にすぐに応募ができます。応募の機会がなくても、その作業は決して無駄にはなりません。

フルスロットルでは独自の 5 core method の最初の段階でビジネスオーディットを実施しています。その企業のことをよく知るために、創業年や資本金から競合他社や理想のターゲット、社名の由来に至るまで65項目にわたるアンケートに記入していただくのですが、これをすぐ埋められる企業はその後のステップもスムーズですし、業績も伸びています。

 

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今すぐ準備をはじめても実際に補助金・助成金が入るまでには年単位の時間を要します。まずは、各種資料のアップデートや市場環境の把握、事業領域の見直しなど、現状の把握と、整理・分析から始めてみることをおすすめします。

 

 

 


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